【小中一貫】東京・品川区が小中全校で実施

 東京都品川区は2006年度から、区立の小中学校全校で、9年間一貫教育のカリキュラムを実施することを決めた。大崎地区で準備中の小中一貫校の開設に合わせて導入する。来年度予算案にカリキュラム開発費など1347万2000円を計上した。

 区は、06年度に大崎地区の第二日野小と日野中を再編し、小中一貫校を新設。07年度には大井地区の原小と伊藤中でも開設する予定。

 同区の小中一貫教育は、9年間を従来の「6・3」制ではなく、「4・3・2」で区分する。1〜4年生は学級担任制で基礎・基本の徹底に重点を置き、5〜7年生は教科担任制で個性や能力に合わせた学習を実施。8〜9年生は自ら学ぶ主体性を重視し、道徳と特別活動を合わせた「市民科」も設け、進路選択に役立てる。

 区教委は「一貫校以外の学校でも一貫教育をしてほしい」という保護者の要望があったとして、一貫教育の拡大を決定。学校側の準備態勢も必要なため、06年度に全教科での実施は難しいが、1教科ずつなど学校の実態に合わせて導入を進めていく方針。

 また、杉並区も小中一貫校の開設に向け、来年度からカリキュラム開発に着手する。読み書き、計算を含む基礎・基本の確実な定着を目指す教材を開発したり、小学校段階での英語教育導入を検討する。

[毎日教育メール]